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「8方向推論」でキャラLoRAを最短学習!QwenImageEdit2511の漫画活用法

Published 02/01/2026, 04:28:20 PM · Edited 02/02/2026, 04:11:25 PM

「8方向推論」でキャラLoRAを最短学習!QwenImageEdit2511の漫画活用法



<記事内容の要約>

・QwenImageEdit2511を使って、入力画像の8方向からの画像をバリエーション生成するやり方を解説(ワークフローも配布)

・できた画像を使ってSDXL用キャラLoRAを作るとどうなるか検証

・できたLoRAを漫画作りにどう生かせるか、各コマの一貫性保持のやり方を特集

こんばんは、スタジオ真榊です。今回は、ローカル向け画像編集モデル「QwenImageEdit2511」でキャラクターの回転バリエーションを作る手法を、創作活動にどのように役立てられるかを検証しました。


具体的には、1枚のキャラクター画像から計8方向のアングルをQIE2511に推論してもらい、入力元を加えた9枚の画像だけでLoRAを作るとどれくらいの精度になるのかをまずテストしました(下図参照)。その上で、できたLoRAを使って一貫性のあるH漫画の導入部を作れるか、作業がどのように楽になるか、どのようなHシーン作りができるか―—といったことを実践的に検証しています。

いつものことですが、記事後段には男女の性交渉を含むR-18画像が多数掲載されていますので、閲覧時は周囲に十分注意してご覧ください。なお、前提環境はComfyUIでQwenImageEdit2511(以下QIE2511)を動かせること。ComfyUIの環境導入やQIE2511の動かし方などについてはこちらの記事をご参照ください。



目次

1.QIE2511でできるようになったこと

  <創作ではどう役立てられるか?>

  <竿役LoRA、当時はどう作ったか?>

2.8方向推論ワークフローを導入しよう

  【json配布】8方向推論ワークフロー

3.竿役おじさんを作る

  <TIPS:左右対称の場合は省略可?>

4.キャラLoRAを学習する

  <タグ除去>

  <学習開始>

  <生成テスト>

  <全裸にできる?>

  <全裸画像の8方向推論はできる?>

  <2人以上の生成に使えるか?>

  <Seedream4.5でやったほうがいい?>

5.LoRAを使って漫画を作ってみよう

  <1ページ目>

  <2ページ目>

  <3ページ目以降>

  <結局、Hシーン生成はSDXLが最優秀>

  <①全身インペイント>

  <②顔だけインペイント>

  <③体型が異なる竿役との入れ替え>

6.背景作りに8方向推論を活かせる?

  <舞台装置を8方向推論すると?>

終わりに 更なる応用法

1.QIE2511でできるようになったこと

まずは簡単に、これまでのおさらいです。QIE2511用のマルチアングルLoRA「Qwen-Image-Edit-2511-Multiple-Angles-LoRA」の登場によって、入力画像をさまざまな画角にアングルチェンジできるようになり、LoRAやControlnetとはまた違った手法でキャラクターや背景の一貫性を保てるようになりました。入力画像を与えて8方向×高さ4段階×遠近3段階の96アングルから一つを選んで指示することで、このように別アングルからのショットを推論できます。(※もちろん失敗もあります)


このワークフローでは、こうした「カメラ操作ノード」をスライドさせて画角を指示するだけで、内部的に「<sks>right side view eye-level shot close-up(=右・水平・接写)」とか「<sks>front-right quarter view high-angle shot medium shot(=右斜め前・見下ろし・中距離)」といった規定のアングル指定文章をトリガー付きで出力し、LoRAと組み合わせて画角変化を推論することができます。

つまり、実際はカメラ操作ノードがなくても、こうしたLoRA用のプロンプトを手打ちすれば任意のアングルチェンジは可能だということです。(詳しくは過去記事参照)


さらにこの応用で、入力画像から指定したアングルチェンジを実行しつつ、ポーズや表情などの細部を変更できることも分かりました。さすがに顔立ちはQIE2511の「マスピ顔」風にいったん変容してしまうのですが、顔部分だけを普段のSDXLモデルでインペイントするワークフローを組むことで解決。このように、背景もキャラクターも一貫性を保ちつつ、任意の変化を加えられることが分かりました。


アングルチェンジと顔立ちの変容の修正についてはこちらの記事にまとめていますので、併せてお読みください。要するに、VRAM16GB以上のグラボがあって、QIE2511とマルチアングルLoRAがローカルで動かせるようになると、入力画像の「一貫性を保った別カット」が作れるようになってきた―—というのがここまでの流れでした。



<創作ではどう役立てられるか?>

ただ、わざわざQIE2511を頼らなくても、このようにキャラ画像をただ生成するだけなら、SDXLでもそこそこ一貫性を保った画像生成自体は可能です。NanoBananaProなどを使えば、ある画像のアングルチェンジなどはかなり正確かつ簡単にできるようになってきました。そんな中で、重いQIEをローカルで動かす創作上のメリットはどこにあるか?ということを考えてみます。

まず一つ言えるのは、SDXLは豊かな画風・シチュエーション表現や拡張性に富む一方、無生物の描画力や文脈を構築する力に欠けるということです。上の例では制服の細かなデザインが全てブレていますし、さらに教室の背景をつけようとした場合、生成するたびに異なる謎教室が描かれてしまうはず。一方、NanoBananaProなどはNSFWな画像の編集に使えませんし、1回ごとに料金が掛かります。こうしたSDXLやNanoBananaProにできない部分を上手に補完してくれるのが、どんな生成内容でも無料で振り回せるQIEの第一のメリットと言えるでしょう。


ところで以前、スタジオ真榊では「奪妻契約」(50ページ)というR-18漫画をSDXLベースで作ったことがありました。このときも、一貫性の担保には大いに苦労させられたものでした。


当時の技術で一貫性を保つのに工夫した技術は、これらの記事にまとめています。ざっくり言えば、あらかじめ漫画に登場する「ヒロイン・竿役・夫役」の3人分のLoRAを簡易的に作っておき、それを使って導入部・Hシーンを生成。どうしても一貫性が保てない部分はインペイントや手描き、「IP Adapter」という今となっては時代遅れな技術を駆使して修正する—―という感じで、何とか完成させていました。


あれからちょうど1年が経過し、生成環境もずいぶんと様変わりしました。いまこの漫画をもう一度作るとしたらかなりワークフローは違ってくるはず。特に、QIE2511を漫画作りに活用した場合、どのようなことができるだろうかと考えたときに、まず思いついたのが上記の「おじさんLoRAを作ろう」に当たる部分でした。


<竿役LoRA、当時はどう作ったか?>

漫画作りをする際に気になるのが、脇役の一貫性です。登場するたびに容姿が変わるのでは話の流れに集中できないのですが、ヒロインと違ってわざわざLoRAを作り込むのも面倒。どうにかそこそこの工数で便利に一貫性を保てないだろうか?と考えたときに、当時やってみたのが「プロンプト頼みでたくさん生成した画像の中から似ているものを数十枚ピックアップして、それをもとにCAMEで爆速学習する」という手法でした。(詳しくは"おじさんLoRAを作ろう!"を参照のこと)


こちらが当時作ったデータセット。まあ確かに同じモデルでほぼ同じプロンプトを使えば、ある程度似通いはするのですが、ちゃんと同一人物に見えるかと言われるとやや苦しかった気がします。

画像をたくさん生成して似たものをピックアップするのもなかなか手間が掛かりますので、もっと簡単に、一発で一貫性のあるデータセットを作りたいところ。そこで、今回は冒頭で紹介した「8方向推論ワークフロー」を使って、1枚の画像からデータセットを作るとどうなるか?ということを検証していきます。



2.8方向推論ワークフローを導入しよう

まずは以前も掲載したこちらのワークフロー画像をご覧ください。こちらは、ご覧の通り左側に読み込ませたイラストを、事前に決めた8方向(左+右+背面+斜め4方向+俯瞰)にアングルチェンジした画像を順次出力するごく単純なワークフローです。


これは、ComfyUIテンプレートにあるQwenImageEdit2509向けの「ワンクリック多角度シーン」ワークフロー(下図)を2511向けに流用したものです。ノード構築の知識がなくても、誰でもすぐに使うことができます。


2509用の「ワンクリック多角度シーン」ワークフローはこのような感じで、8つのプロンプトと8つの画像保存ノードからなる単純なつくり。これをわずかに手を加えたものですが、QwenImageEdit2511とマルチアングルLoRAで同じことができるようにしたワークフローを用意しました。


【json配布】8方向推論ワークフロー

こちらがそのワークフローです。DLして解凍するとjsonファイルが出てくるので、「ComfyUI\user\default\workflows」に保存して読み込んでください。


こちらがワークフローを開いたところ。ミッシングノードの通知が出た場合は、適宜ComfyUI Managerから追加してください。(※やり方が分からない場合は「ComfyUIが理解らない」を参照のこと)



ワークフローを動かすのに必要なモデルはこちら。上から、QIE2511のメインモデル、高速化LoRA、マルチアングルLoRA、テキストエンコーダ、VAEです。未ダウンロードの方は、「ComfyUIが理解らない!」の「QwenImageEdit2511を導入しよう▶必要モデルのダウンロード」を参考にDLしてください。VRAMに余裕がある方は、メインモデルをbf16版にしてもOKです。



3.竿役おじさんを作る

さて今回は、これから作る漫画に登場するオリジナル竿役おじさんのLoRAを作ってみます。もちろん時間を掛けて作り込むのではなく、漫画を作る際にささっと一貫性を保てるようにするために作る、お手軽度優先の「簡易版」です。


まずは普段のSDXLモデルでおじさんを生成します。「1boy,solo,straight-on,cowboy shot,male focus,no eyes, bald,fat man,ugly man,(tachi-e:1.3) (white background, simple background)」といったプロンプトで、こちらのおじさんが出てきました。実に誠実そうなおじさんですね。


今回は宅配便業者という設定なので、服装や持ち物をそれらしくします。NanoBananaProやSeedream4.5などの画像編集モデルを使いたいところですが、クラウド系サービスは生成物を学習用途に利用することを制限している場合があります。今回は生成画像をLoRA学習に使うため、あくまでSDXLで作るか、規約で禁止されていないQIE2511などを使って画像編集するとよいでしょう。


というわけで、今回はこちらの立ち絵を使ってLoRAを学習していきたいと思います。



これをさきほどのワークフローに読み込ませて、さまざまなアングルからのショットを増やしてみましょう。といっても大した操作は必要なく、このように読み込ませて実行ボタンを押すだけです。プロンプトはあらかじめ、正面をのぞいた水平方向の7方向と、俯瞰1枚を加えた8枚を生成できる文面が画面左下に記入されています。



こちらが生成結果。fp8版を使うと、8枚出力に255秒掛かりました(モデルロード時間含む)


生成画像はOutputフォルダ内の日付フォルダにこのように出力されます。入力した正面画像もセットで保存される作りにしたので、計9枚が出力されることになります。

おじさんは全裸で描かれることが多くなりそうですが、今回は時短優先で、データセットに全裸画像は入れず、この9枚だけで学習してみましょう。



<TIPS:左右対称の場合は省略可?>

ところで、今回つくったおじさんは左右のデザインがほぼ対称です。出力されたright-sideとleft-sideを見比べると、わざわざ8方向出力しなくても、片側の画像を左右反転すれば作れることが分かります。

このワークフローは左右非対称なキャラクターでも使えるように8方向を出力するよう設定しましたが、VRAMの関係で生成に時間が掛かる方は、不要なノードをバイパスしてもよいかもしれません。ただ、2分ケチっていちいち反転して作る手間を考えたら、おとなしく4分待って8枚生成されるのを待ったほうが賢いかもしれませんね。


<TIPS:水平方向以外も出したいときは?>

今回配布したワークフローは水平7方向と俯瞰1枚を加えた8枚を生成するつくりになっていますが、左下のテキストプロンプト欄(下図)を書き換えれば、好きな画角で生成するワークフローに変更することができます。


必要なプロンプトはマルチアングルLoRAのHuggingfaceに列挙されていますので、適宜使いたいものをコピペするだけでOK。「トリガーワード、方向、高さ、距離」の順で記述するルールとなっています。



4.キャラLoRAを学習する

できた9枚の画像を使ってLoRAを学習していきましょう。やり方は基本的にこちらの記事の通りです。


フォルダ構成はこのような感じ。トリガーワードを「takuhaiojisan」にするつもりなので、いつものように二重にフォルダを作り、画像を入れます。


WD1.4Taggerでタグ付けします。トリガーワード「takuhaiojisan」をAdditional tagsに入れ、検出閾値は0.28/0としました(ここは好みでOK)


検出結果がこちら。ざっと見た感じ、facial hairやold womanなど、誤検出タグも少々混じっているようです。


<タグ除去>

「takuhaiojisan」に集約して覚えさせたい概念(身体的特徴など)のタグと、誤検出タグ・重複タグを削除する必要があります。服装はシーンによって変更したいので、ここでは残します。(削除するとtakuhaiojisanは常にこの格好と覚えられてしまうため)


ここでは「facial hair, faceless, bald, old man, old, fat, fat man, wrinkled skin, no eyes, denim jacket, old woman, jumpsuit,pocket, breast pocket, blue shirt, grey shirt, denim」をExclude tagに入れて「インタロゲート」し、削除しました。これらのタグの中には生成時に召喚タグとして使えるものもあるので、控えておくとよいでしょう。(fat man,no eyesなど)


出力されたテキストファイルをチェックします。うち一つを開くとこのような感じ。

「takuhaiojisan, male focus, 1boy, solo, pants, box, grey pants, holding, simple background, smile, cardboard box, white background, holding box, blue jacket, shirt, standing, closed mouth, straight-on, faceless male, facing viewer, long sleeves, cowboy shot」


冒頭にトリガーワードが来ているか、重複タグ(old man+oldなど)や誤検出タグ(old ladyなど)はないかを見ていきますが、特に問題なさそうですね。これらのうち、おじさんの容姿に関わる部分があとで召喚タグになります。


<学習開始>

Kohya LoRA Param GUIで学習します。今回は基本的なオプティマイザ「AdamW」を使い、このような設定にしました。batch1相当で2000~3000ステップくらいが目安ですので、ちょうどよくなるようにエポック数を調整します。次元数は64/32と高くしていますが、8/4でも良かったかと思います。

VRAMに余裕があるので、バッチサイズは2。トリガーワード「takuhaiojisan」が先頭にあるので、トークン保持数を1にしてキャプションシャッフルしています。「保存頻度1」になっているので、エポックごとに計12個のLoRAが出力されます。


今回は「U-netのみ学習」としました。細部までおじさんを再現するより、モデルへの悪影響を防ぎたい考えです。テキストエンコーダ(TE)込みで学習すると再現度が上がりますが、構図・ポーズなどへの悪影響が出る場合があります。


これで学習開始。バッチサイズ2だとわずか1080ステップなので、倍速の15分ほどで学習終了しました。

10epochあたりが一番avr lossが落ちていますので、このあたりで学習し終えてしまった可能性があります。今回はデータセットがわずか9枚でバリエーションも画角のみ(=表情やポーズ、カメラ距離などに変化なし)なので、かなり早く学習できるはずです。



<生成テスト>

できたLoRAを強度1で適用し、どんな画像が出せるか確かめてみましょう。さきほどタグ付けした内容とExcludeTagsに入れたタグを参考に、召喚タグを考えます。「1boy, takuhaiojisan, male focus, solo, faceless male, bald,fat man, no eyes, box, grey pants,simple background, cardboard box, white background, holding box, jacket, shirt, standing, closed mouth, long sleeves」で生成すると、このようになりました。

おおむね見た目は学習できているようですね。


データセットにないようなパターンも生成できるか試したいので、wildcard機能を使ってポーズと表情をランダム化させてみました。


ごく簡単な学習方法でしたが、おおむね問題なさそうです!胸のラインや腕ポケットなどもよく学習できていますし、表情が変わってもちゃんと同一人物に見えます。試しに「chibi」タグでも生成してみましたが、違和感なくちびキャラにできました。






これ以降、男女の性行為を含むR-18画像が多数掲載されます。閲覧時は周囲にご注意ください。


<全裸にできる?>

さきほどのおじさんのデータセットには着衣画像しかありませんでしたが、Hシーンで使用するには全裸にできないと困ります。次のようなプロンプトでテストしました。


PP:<lora:takuhaiojisan_v1:0.8> 1boy, takuhaiojisan, male focus, solo, open mouth,faceless male, bald,fat man, no eyes,cardboard box,standing,cowboy shot,completely nude, male pubic hair, veiny penis,smile, (white background, simple background), nsfw,open mouth,smile


「cardboard box(段ボール箱)」を入れたのは、学習データセットのバリエーション不足のため、箱があると常に手に持ってしまうのではないか?という懸念があったためです。


こちらが生成結果。


やはり箱は手に持ってしまいましたが、全裸にすることは問題なくできました。箱を画面内に入れつつ手に持たないようにするには、「holding box」をネガティブに入れたり、「box on floor」と指示したりすることである程度回避はできますが、やはりかなりの確率で手に持ってしまうことが分かりました。


今回段ボール箱ありの立ち絵を選んだのは、箱のデザインや大きさもLoRAで一貫性を保てるか試したかったからですが、正直「箱なし」のおじさん立ち絵で学習させたほうがLoRAとしての使い勝手は良かったように思います。非常に特徴的なデザインの箱であれば学習させるメリットがあるのですが、ただの段ボール箱なのであれば、おじさん単体の画像でLoRAを作っても「cardboard box,holding box」タグがあれば普通に再現できたはずです。最初の立ち絵を用意する際に、余計な学習をさせる必要がない普遍的要素は省いておきましょう。



<全裸画像の8方向推論はできる?>

今回は着衣画像9枚で学習させましたが、着衣画像9枚+全裸画像9枚の計18枚で生成したほうが完成度の高いLoRAになるという考えもあろうかと思いますので、全裸画像の8方向推論ができるかも検証しました。


こちらがその結果。メインモデルはfp8版を使用しています。

モザイクを施していますが、角度が大きく変わると局部は妙なかたちに変容してしまいました。斜め45度くらいの角度だとごく自然ですが、90度真横からだと不自然に感じました。また、勝手に目を描かれてしまった画像もありました。うまくいった画像だけをデータセットに混ぜるのも悪くないかもしれませんが、むしろLoRAの品質を低下させてしまいそうです。


箱を持ってしまうなどの悪影響はあったものの、着衣画像だけでも簡易LoRAとしては特に問題ないものが作れたので、わざわざ工数を増やして着衣・全裸の2パターンを用意するまでもないかな、という印象。ちなみに、Qwen-Image-Edit-Rapid-AIOでもやってみましたが、そこまで局部の描写は変わりませんでした。



<2人以上の生成に使えるか?>

少数のデータセットで短時間で学習させた弊害として、このLoRAを他のキャラLoRAなどと併用すると正確な生成が怪しくなる、というものがあります。こちらは別のオリジナルキャラ(鬼怒川さん)LoRAと併用した結果ですが、ジャケットのデザインが怪しくなったり、指などの細部がおかしくなったりしてしまいます。(※いずれも弱めの強度0.6で、Forge Coupleを使って範囲適用)


これが最もSDXLが苦手な部分ですよね。このようなシーンを作りたいのであれば、ぎりぎりNSFWシチュエーションでないので、このようにSeedream4.5やNanoBananaなどで作ったほうが正確にできるはずです。


こちらがSeedream4.5による生成結果。


顔立ちはわずかに変容していますが、画風維持はかなり上手にできています。


しかし、細部が怪しくてもここまで構図が作れるのであれば、おじさんLoRAを単体で使ってインペイントすることで補修可能です。こちらの画像は服や手がおかしいので、Inpaintタブでこのようにマスクします。


Controlnet設定はこのように、Noobai Inpaintをデフォルト設定で掛けるだけです。マスク内外をスムーズにつなげる効果があります。

(※Noobaiインペイントのやり方についてはこちらを参照のこと)



生成設定はこのような感じ。今回は画面全体のつながりを理解させたいので、inpaintを行う領域を「画像全体」としておくのがポイントです。(顔だけや手だけをピンポイントで生成したい場合や、描画内容を変えずに低いノイズ除去強度でインペイントしたいときは「マスクのみ」とします)


プロンプトはおじさんに関する指示のみでOK。鬼怒川さんのLoRAは適用せず、おじさんLoRAのみでインペイントします。

PP:1boy, takuhaiojisan,evil smile, faceless male, bald,fat man, no eyes, grey pants,simple background, white background, blue jacket, long sleeves,hand on another's shoulder


こちらが生成結果。服装を戻すことができました。


<Seedream4.5でやったほうがいい?>

ただ、キャラLoRAをForgeCoupleを使って無理やりに適用するよりは、いまの時代Seedream4.5やNanoBananaなどで画像生成したほうがずっと正確な画像を作れます。NSFWシーンは断られてしまいますが、さきほどくらいのドラマシーンであれば、このように指示すればOK。



こちらがSeedream4.5による生成結果。


顔立ちはわずかに変容していますが、かなりの正確性です。視線や画角などがイメージと違う場合はSeedream4.5のプロンプトを見直して再生成してもよいですし、さきほどのようにSDXLでインペイントしてもよいかと思います。


ちなみに、全く同じ指示でNanoBananaProに指示するとこうなります。絵柄は変容してしまっていますが、文脈作りはこちらのほうがうまいですね。


以上のように、このLoRAは基本的におじさんを単体で生成するときか、生成した画像を補修するのに使うのが良いでしょう。こちらの記事で紹介したワークフローを使って、変容してしまったキャラクターデザインを戻したいときに使うと効果的だと思います。




5.LoRAを使って漫画を作ってみよう

さて、簡易的に作った割にはある程度使えるLoRAであることが分かってきましたので、ここからは実際の漫画作品作りにどの程度役立つかを検証していきます。鬼怒川さんのマンションに宅配便おじさんが訪ねて来て、催眠に掛けられる……といういつもの導入部を作ります。もはやベンチマークみたいになってますねコレ。


<1ページ目>

とりあえず、導入のコマ割りをふんわり考えます。Freepikを使ってSeedream4.5に次のように指示しました。


とりあえず感覚をつかむためのテスト生成ですので、あまりプロンプトは作り込みません。こちらが生成結果。


宅配便おじさんは「家の外から中へ」話し掛けている、鬼怒川さんはそれに対して「中から外へ」応対する、という状況はSeedream4.5にはやや難しいようです。部分的に成功していますが、おじさんの服装が違ってしまっていますね。下図のようにLoRA併用のインペイントで直してもいいのですが、ドアの蝶番も破綻しているのでここは見送ります。


コマ割りまでAIにやらせるとどうしてもAI感が拭えない出来になりますので、このように自分で割ってみました。1コマ目に家の外観が入り、2コマ目と3コマ目に背景を描いてくれればよいな、という狙いです。



上のコマ割りを与えて、Seedream4.5に次のように頼んでみます。

「吹き出しなしのカラー漫画を生成してください。漫画は右上から左下に向けて読みます。宅配業者が家を訪ねてきて、女性が怪訝な顔で出迎えるストーリーです。1コマ目:一般的な日本のマンションの外観。青空が見えます。2コマ目:段ボールを抱えて玄関ドアの外に立ち、家の中に向けて笑顔で話しかける業者。玄関ドアや外を描いてください。青空やドアが見えます。3コマ目:出迎えた女性。不審な表情でカメラに向かって睨む。口は開いています。背後に廊下やリビングが見えます。テレビ、テーブルなど。」


ところが、コマ割りを無視してこのような生成結果になりました。「3コマ」とは縦並びの3コマ画像だけだと学習してしまっているのでしょうか。「コマ割りは変更しないでください」などと指示すればうまくいくかもしれませんが、Seedream4.5は基本的にコマ割り生成は苦手なイメージです。


こちらはNanoBananaProに指示したもの。間取りはちょっと適当すぎますが、コマ割りは守れていますし、こちらのほうが意図通りになっていますね。1コマ目が勝手にタチキリに変更されていますが、むしろ意図がある変更にも思えます。

プロバナナと問答を続けて完成に近づけてもいいのですが、今回はそうはせず、ここまで量産したものの中からよいコマを選んでClipstudioでツギハギすることにしました。整合性は完成してから最後に取ればよいので、ネームを作るイメージでぽんぽん並べていきましょう。


最後のコマには催眠スマホを見せるおじさんの様子を入れます。できるだけインパクトのあるコマにしたいので、次のように指示しました。


こちらが生成結果。「画面中央に大きくスマホが描かれる」という指示が奏功して、インパクトの強い絵面にできました。画風の変容もさほどないですし、おじさんの容姿もそこそこ保てていますね。Seedream4.5はこういう使い勝手は最高に良いです。スマホ画面のデザインが気に入らなければ、別途文字入りのものを生成して合成してもよいでしょう。


文字を入れるとこのようになりました。

おおむねイメージ通りで良い感じですが、ヒロインのインパクトが小さいのが気になります。最終的にぶち抜きにして強調したいところですが、ここでそれをやると時間がいくらあっても足りないので、とりあえず次へ。


ちなみに最終コマの暗黒吹き出しはClipstudioAssetの「貴様だけは許さないブラシ」です。こういう表現はClipstudioのアセットを漁るのが一番良いですね。


<2ページ目>

次は催眠導入シーンです。催眠導入にはいくつか定番パターンがあってそれぞれ美味しいのですが、今回は比較的楽でインパクトの強い「即堕ち2コマ」パターンにしました。


催眠導入シーンと言えば、他に

・無抵抗状態になったターゲットにあれこれおじさんが問答して楽しむインタビューパターン

・2コマ目がHシーンに飛ばない即堕ち2コマパターン(催眠なんて掛かるわけないじゃん→直立敬礼など)

・常識改変パターン(掛かるわけないじゃん、の態度のまま平気でHなことをしてしまう)

・催眠にかかったヒロインの内心が描かれるパターン(体が勝手に動くことに驚く)

などなどがありますが、ごく短編で作るつもりだったので、今回は即Hシーンに行くパターンにしました。


こういう敬礼も好きですし、目の描写も「虚ろ目」「ピンクに光る」「目が点になる」「ガンギマリ目になる」など色んなセンスがあって面白いんですよね。


すっかり脱線してしまいました。話を戻しますが、2ページ目の作り方はもうほとんど解説することがありません。ヒロインをSDXLで白背景生成したあとに、背景を後ろに合成しただけです。背景はこのように指示して、1ページ目の背景を流用しています。


背景作りは意外と1発でできず、このように何度かガチャしなければなりませんでした。余談ですが、このところFreepikのNanoBananaProは時間帯によってとんでもなく生成が遅くなっており、非常に使いづらいです。Seedream4.5は快速かつ4枚同時生成が可能なので、ついこちらを使ってしまいますが、ちょっと何とかなりませんかね…(ここで言ってもしょうがないけど)


<3ページ目以降>

このあとは通常のHシーンに入るので、好き好きで作ればよいと思いますが、今回は8方向推論ワークフローを活かしてどんな絵作りができるかを試してみます。次のようなプロンプトで、まず横からのHシーンを作ります。


PP:1girl,anna_kinugawa,solo focus,parted bangs,hair behind ear,long hair,black hair,asymmetrical bangs,small breasts,light purple eyes,mature female, (sleeves past wrists, small breasts,bra strap, white shirt,black denim,long pants), eyelashes,fellatio, looking up,(wide-eyed,sanpaku, empty eyes),kneeling,wooden floor,indoors,nsfw,grabbing another's head, BREAK hetero,1boy,faceless male,completely nude, bald,fat man,ugly man,male pubic hair, veiny penis,dark penis


こちらの絵を8方向から推論できるでしょうか。ネックになるのは性器とフェラチオ行為をQIE2511が学習していない(もしくはフィルタリングされている)問題ですが、QIE Rapid AIOのNSFW版を使えばある程度はなんとかなりそう。もしこれができるのであれば、1ページ同じシーンで「間を持たせる」ことができます。表情はDetailerを使うことで気軽に直せますから、まずは方向推論が可能かを確かめてみました。


注意点は、モデルをQIE Rapid AIOのNSFW版に変更することと、高速化LoRAのノードをバイパスすること。QIE Rapid AIOには高速化処理がなされていますので、LoRAなしの素の状態で生成すればOKです。


あとはこちらの画像を読み込ませて回転スタート。



こちらが生成結果です。


斜め方向への回転は比較的うまくいきましたが、俯瞰、背面、逆側視点での生成は失敗でした。局部は白塗りで修正していますが、入力画像を踏襲した比較的正確な描画になっています。


ただ、これをimage2imageすればそれなりに見られる品質にはなります。こちらは0.6強度でimg2imgし、ADetailerを掛けたもの。ちょっとADetailerが強すぎて境目が見えてしまいましたが、おおむね破綻なく作れているように思います。

ただ、ここまで手間を掛けなくとも「fellatio,from behind」と指示して素直にSDXL生成すればこうしたカットは量産できるわけですから、わざわざQIEを動かすメリットは薄いかもしれません。


個人的に楽しいのはこうしたH立ち絵を回転させてみることくらいでしょうか。これも、背景部分の整合性はかなり適当になってしまうので作品に活かせるかというと微妙ですが…ただ楽しいです!(笑)



<結局、Hシーン生成はSDXLが最優秀>

NanoBananaProを始めとした最新モデルの中で置いてきぼりになりつつあるSDXLですが、ヒロインが1人のH画像で、背景の正確性をそこまで気にしないのであれば、きちんと一貫性や臨場感を保ってランダムなシチュエーションを量産することができます。モデルのカスタム性や拡張機能の充実を鑑みても、これは他の最新モデルにはできないSDXLだけの大きなアドバンテージだと思います。


例えば、Hシーンの大量生産であれば、

PP:__sexual_pose__,{sex,__sex_position__|fellatio|kiss|licking|sex from behind},mind control, {expressionless|ahegao},{spoken question mark| }

のようなランダムプロンプトを組んでSDXLでオート生成を続けるのが一番品質が良いですし、数が揃います。


H漫画作りにおいても、1ページのHシーンをまるまる「multiple angle,3koma」などと指示して生成しようとするより、SDXLであらかじめ何百枚も素材を用意しておいて、それを組み合わせてシーン構築した方が効率的です。当然、やりすぎると文脈のない紙芝居になってしまいますが、これは「奪妻契約」を作った1年前とさほど変わらないですね。


ただ、このやり方だと上の画像群のように、竿役の容姿が一枚一枚ぶれてしまいます。枠線や吹き出しで覆ってごまかす手もありますが、こういうときにさきほどの簡易キャラLoRAが役に立つわけですね。



<①全身インペイント>

こちらの画像をサンプルにして、モブ竿役をさきほどの宅配おじさんの容姿に戻せるかどうか試します。


さきほどヒロインとのツーショットを作ったときと同じで、Forgeのインペイント機能を使います。このように画像を読み込ませて、竿役の体全体を広めにマスクしました。


インペイント設定はこのような感じ。かなり広い範囲をインペイントするので、領域は「画面全体」、ただしノイズ除去強度は強めの0.8としました(体型も含めて、さきほどのおじさんの容姿に戻したいため)。ヒロインLoRAがもう必要ないので、おじさんLoRA単独で適用します。インペイント元とさほど体型が変わらないため、マスクされたコンテンツは「元の画像」としています。(こうすると、完全な無からt2iされるのではなく、うっすら残った元のモブをi2iする形でインペイントが行われます)

入力したイラストはHires.fixで1.5倍アップスケールしたものですので、キャンバスサイズが1536x2112pxありました。そのままでimg2imgするとSDXLの規定サイズより大きすぎて破綻してしまうので、キャンバスサイズはアップスケール前の1024x1408pxを指定しています。



プロンプトは「<lora:takuhaiojisan_v1:0.8> 1boy, takuhaiojisan, male focus, solo, faceless male, bald,fat man, no eyes, nude_male,open mouth,light smile,old man,1girl,parted bangs,hair behind ear,long hair,black hair,asymmetrical bangs,small breasts,light purple eyes,mature female,hetero,speed lines,motion lines,motion_blur,heavy breathing, pink light,underlighting, dark room,sex from behind,mind control, ahegao,spoken question mark,foreshortening, dynamic angle」+クォリティタグです。


太字にした部分が利かせたい部分で、後ろはこのR-18イラストを生成したときのものを適当に流用しています。ただおじさんの容姿情報だけを書くと何をしているおじさんなのか理解されず、マスク内外がうまくつながらなくなってしまうので、最低限どんなHイラストなのか分かる情報が必要です。


こちらが生成結果。マスク範囲がきれいにさきほどのおじさんに入れ替わりました。


GIF比較するとこのような感じ。体格や肌の色も含めて、LoRAがよく効いて一貫性を保てていますね。


ただ、よく見ると画面右端の腕をつかんでいる周辺が少しおかしくなっているので、このように塗りつぶし範囲を広げました。


こうすることで、マスク内外がより自然なつながりになったかと思います。


<②顔だけインペイント>

元画像のモブ竿役と体部分はさほど変わらないため、顔だけをLoRAで戻せるかも試します。このほうがヒロインが描かれた部分への悪影響が少なく、インペイントも手軽なためです。


こちらが生成結果。強めの「0.8」でインペイントを掛けているので、このように首元に段差ができてしまいました。


これはさきほどツーショットを作ったときと同様、Noobai Inpaintを併用することで回避できました。マスク内外をうまくつなげる効果があるので、こうした段差を防いでくれます。

特に複雑な操作は必要なく、「Noobai Inpaint」をControlnet強度1で読み込ませるだけ。Controlnetを併用してもズレるようなら、img2img強度を0.6程度まで下げるとうまくいくかもしれません。また、マスクの境目の処理についてもInpaint設定でいじれるので、適宜ぼかし量などを調整しましょう。



<③体型が異なる竿役との入れ替え>

インペイントは要するに部分img2imgですので、さきほどのように入力画像と体型がさほど変わらない場合は簡単にできます。そこで今度は、体型がかなり異なる元画像からの内容変更ができるかも試しました。


例えばこちらの画像はやせマッチョタイプの男性が竿役で、肌の色も浅黒く、宅配おじさんとはかなり違います。このようにマスクして、おじさんと入れ替えられるかやってみます。


生成設定はさきほどと2か所変更しています。デブtoデブのimg2imgだったさきほどと違い、元画像の浅黒いお兄さんと体型や色の違うおじさんをマスク内外が繋がるように生成しなければならないので、マスクされたコンテンツを「潜在空間でのノイズ」とし、ノイズ除去強度を最大の「1」にしています(ノイズや無からのスタートの場合、必ず1にしないとモザイク画になります)。



こちらが生成結果。今回も、マスク内外をうまくつなげるためNoobai InpaintをONにしています。



このように、元画像とかなり差のある被写体でもLoRAによる描き替えができました。


6.背景作りに8方向推論を活かせる?

ここまでキャラクターの一貫性に活用するやり方を検証してきましたが、最後に背景の一貫性についても役立つかどうか試しました。


さきほどはSeedream4.5に鬼怒川さんのおうち背景を作ってもらいましたが、これだけでは次のリビングルームでの会話シーンを作ろうと思っても、一貫性のある背景を作るのはなかなか困難です。そこで、きちんとしたリビングの背景を8方向推論を使って作ってみることにしました。



まずはとにもかくにもSeedream4.5です。画風が写真風やリアルタッチになってしまうと困るので、鬼怒川さんの画像を1枚参照させて、やや無茶かもしれませんがこのように指示してみました。


こちらが生成結果。かなりよさそうなものがでてきました。


一枚ピックアップするとこのような感じ。細部はともかくとして、ぼかして使うならさほど悪くないように思います。8方向推論でこれをぐるりと回せるか試してみます。



こちらが生成結果。

テレビ・ソファ・ダイニングテーブルの位置関係がいくつか失敗していますね。どうも、カメラがテレビの真裏に回り込む画角になるのを嫌がる傾向にあるようです。


入力した画像がやや斜めからの画角だったことが影響している可能性もありそうですので、「アイレベルで、正面からとらえる画角です。」というプロンプトを末尾に加えて作ったこちらの画像で再度8方向推論を試してみました。


こちらが生成結果。今度は、入力画像の「手前」に何があるのかを捉えあぐねた感じがします。どうも、QIE2511は「テレビの正面には必ずソファがあるもの」と理解しているようで、見切れているとそこにソファがあるに違いないと推論してしまうようなのですね。(こうしたバイアスはリビングルーム以外でもさまざまな状況で発生しそうです)


そこで、このようにテレビ・ソファセットが正面にあり、回しやすそうな構造の入力画像で再度やってみました。うーん、ウソが多い…。


こちらがGIF比較。むしろ錯覚が発生して余計分かりにくいのですが、かなり怪しいカットが多かったですね。

人物の8方向推論に比べて精度が劣るのは、おそらく中心になるものがあやふやなため。あくまでぼかして使うか、これをさらに入力画像にして編集するといった補助程度になら使えるかなという印象でした。


ただ、この実験でもう一つ別の活用法を思いつきました。


「舞台装置」を8方向推論すると?

それは、背景全体ではなく「舞台装置」に当たる小物を8方向推論してしまうことです。例えばこのように、複数画角からとらえたソファをSeedream4.5に読み込ませて、ソファだけの画像にします。これはどんなモデルでもいまどき簡単にできるでしょう。



このようにソファのみの画像が入手できました。それを8方向推論に掛けて、回転させてみます。


こちらが生成結果。やはり中心になる物体がわかりやすいほうが8方向推論も綺麗にできるようです。


これをどう使うかというと、CNインペイントでこのように塗りつぶして…


このようなカットを得られるということです。


他にも、このように白背景で出したH画像と「雑コラ」する方法があります。H画像の白い部分を雑に選択削除し、ソファ画像にClipstudioで重ねただけですので、境目などはかなり適当になっています。



しかし、この雑コラ画像をこのようにインペイントすれば…


このように、かなり自由度の高い絵作りができるようになります。おじさんの容姿はLoRAを使えば統一できるようになったので、ともかく太ったモブ竿役との絡みを一部でも描かれば、あとは残り部分をインペイントするだけでOKというわけですね。


その他、例えば漫画のキーになるようなアイテムや小動物、無生物など、さまざまなもののLoRA作りや場面作りに応用ができそう。まだまだアイデア次第で活用法は多そうなので、引き続き検証を続けてみたいと思います。



終わりに

というわけで、「8方向推論でキャラLoRAを最短学習!QwenImageEdit2511の漫画活用法」でした。


最後に一点注意したいのは、「この角度からのソファ画像がほしい」とピンポイントで決まっているのなら、わざわざ8方向推論を挟む必要はなく、最初からSeedream4.5でその角度のソファを一点生成して、即インペイントに飛んだ方が早いということです。また、上のソファのカットのようにヒロインと竿役をインペイントするよりは、逆にソファ部分をQIE2511で変更してもらったほうが早い、ということもありそう。


例えばこのような画像はSDXLで簡単に出せますので、この画像とさきほどのソファ画像の2枚をQIE2511に読み込ませて変更してもらえばよいわけです。


実際やってみましたが、ソファと人物のサイズを合わせるのにやや難儀しそうなものの、何度かガチャすればうまくできそうな感じでした。

わざわざこんなことをしなくても、最初から「white couch」とか「beige sofa」で生成して適当にクッションを合成した方が楽な気もしますが、ネームの都合上どうしてもヒキで入れなくてはならないとか、漫画制作中には色んな事情が生じるので、こういうテクニックはできるだけたくさん覚えておいたほうがよいのかなと思います。




最終的に欲しいカットが決まっていたら、そこにたどり着くルートはいまやかなり多様化しています。NanoBananaPro、Seedream4.5、QIE2511、そしてSDXL、インペイントなどなどを組み合わせることで、絵作りの幅は本当に広がっていますので、一つのやり方に固執せず、もっともスムーズで工数の少なそうなやり方を考えるのがこれからのスタンダードになっていくのではないかと思います。


「奪妻契約」から1年たち、また今回のようなオリジナルヒロインものや、今の技術でリメイクしたらどうなるかなどさまざまに気になることがあります。FLUX.2 klein 9B/4Bの使い勝手なども気になるところですので、引き続きQIE環境でイラスト・漫画作りがどのように便利になってきたかをあれこれ検証していきたいですね。



だいぶ長くなってしまいましたが、今回はこのへんで。スタジオ真榊でした。



<おまけ>

今回の手法を活用して作った漫画です。冒頭部分のみ(※WIP)




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