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人々を護るためにその身を差し出したスーパーヒーロー 恥辱の中で顔面公開ポージング射精

Published 12/30/2022, 04:41:02 PM

人々を護るためにその身を差し出したスーパーヒーロー 恥辱の中で顔面公開ポージング射精



「覚えておきたまえ、このガーディアン・ライコウ、

人々を傷つける者に容赦はしないと!」


「覚えておきたまえ、正義の輝きはどのような悪の闇も、

鮮やかに白日の下に晒すのだと!」



「――うむ、キミたち、怪我はないかい?

…楽しいお出かけの最中に、怖い思いをさせてしまったな。

まったく、電車の車両を異形生命体にするとは、

奴らどうやらーー休日の予定がないらしいな、ハハハッ!」


「私かい? うむッ、もちろんこの通り、怪我ひとつないさ!

ほら、全身を覆うガーディアンスーツが見えるだろう?

この眩い輝きは、エネルギーが体を駆け巡っている証拠だ!

そういうわけで、心配御無用! ムゥウンッ!!」






頼もしく勇ましく、ヒーローは誇らしげに語った。指を一本突き立てて、人々の注目を集めて胸を張る。

大きな口の中では歯が真っ白に輝いて、マスクで隠れた顔からも眩しい笑顔が透けて見えるようだ。


「しかし、その優しさはとても嬉しいものだ! キミたちはとても強いんだな!

いやいや、お世辞なんかじゃあないぞ。『強さ』というのは、このヒーローのようにただ頑丈な肉体や、ヒーローエネルギーを沢山蓄えていることばかりではないんだ。誰かに優しく声をかけてあげたり、正直に助けを求めたりするのも、立派な『強さ』なんだ! よく覚えておいてくれたまえ!」


そうしてヒーローはおそらくマスクの下でウィンクをした。所作がひとつひとつ大きく派手だから、そのパフォーマンスはスーツ越しでもよくわかった。


「おっといけない、仕事が済んでいないのに長々とおしゃべりをしてしまったね。では、最後に一発……――セイヤァ゛ッ!!」


ガーディアン・ライコウは指を伸ばしたまま拳を握りしめ、腰を落として構えをとった。ビュッ……っと、電車の走行音に混じり風の音が鳴った。常人である乗客たちの目には何が起きたかわからない一瞬。彼らに見えたのは、ただヒーローの指先が電車の車両に貫いているということだった。


「――よし」


何かを感じ取ったヒーローは、静かに指を引き抜いた。

その手には、紫色に発光する、怪しげなクリスタルが刺さっていた。

ナイトクリスタル。

知らぬものはいない。

命あるものから力を奪い、無機物は力を与え、暴走させ、異形生命体を生み出す破壊兵器だ。

ヒーローが鎮圧するまで、この電車の中もまた化け物となっていた。体調の悪い人々はクリスタルにエネルギーを吸われグッタリしていた。

その諸悪の根源、クリスタルにヒーローのぶっとい指の形の大穴が開いていた。それから一秒。あれほど怪しい輝きを放っていたクリスタルは、すべての力を失ったようにボロボロと灰になって崩れて消えた。


「さてさて、これで元の元気な電車さんに戻った、かな?」


彼の言葉通り、波打っていた壁が、蠢いていた吊り革が、ピタリと静止しやがて元の姿へと戻った。

異形生命体と化していた時間が短かったからか、影響は最小限に収まったようだ。

すべての仕事を終えたヒーローは満足気にほほえみ、その顔に浮かんだ汗を拭った。自らが作った平和を誇るように、大きく仁王立ちになる。見れば両腕には、クリスタルを設置した不埒者二名がガッシリと抱えられていた。


「さあって、最後にもう一つレッスンだ! これから私がすることは、決して真似してはいけないぞ!」


ヒーローは雄々しく告げると、彼は人々に背を向けしっかり閉じられた電気式ドアへと向かった。ムッ……っと小さく声を出したかと思うと、駅でしか開かないはずの扉が半分ほど開いた。見れば彼は、水色に輝くヒーロースーツの足だけで器用に扉をこじ開けていた。


「お家のドアは手で開けるように! このガーディアン・ライコウとの約束だぞ!」


そう告げると、彼は首都を走り続ける電車から飛び出し、これまた器用に扉を閉じて去っていった。


輝くヒーロースーツは光の残像と、顎からこぼれ落ちた汗の跡だけを残して、彼は青い空の雲に混じって消えていった。



残された乗客は、騒ぎが嘘のように静まった車両の中でまだ唖然としていた。

ガーディアン・ライコウ。噂に聞く通り、疾風のように現れて光のように去っていく。一駅分にも満たない、あっという間のスピード解決だった。感謝の言葉さえほとんど伝えられなかった。


それだけでなく、到着もまた異様な速さだった。

長年人々から支持を集めるヒーローとは、あれほど人間離れした活躍ができるものなのかと、



まさか、同じ電車に乗り合わせていたなどとは、誰も思いもしなかった。








「おっちゃん!! 潰してる! 胸で押しつぶしてるって!」

「ヌ!? す、すまン…こ、混んでるもんで…!

か…壁際寄るんで、その……と、通したってください…!」


「も~おっちゃん、こっちこっち!

すいませーん、ムキムキ巨人さんが通りまーす」

「こ、コラッ、大声で…なに言うとるっ、みっともないやろ…!」


「しょうがないだろデカいのもゴツいのも事実だし。

おまけに汗だくだから満員電じゃ邪魔なんだって、顔も怖いし」

「グ――! 顔は……しゃあないやろが……っ!」


「おっわ、おっちゃん今日いつにもまして汗臭ぁっ!

飲み物買いにいくって、どんだけ遠くの自販機行ったんだよ。

な~んでそんな汗だくになるのかなあ」

「ぬぅ!? その……気に入っとるコーヒーがなかったんや。

ほ、ホレ、壁際来たで、これでええやろ…静かにしいや…!」




事件から数十分後、一人の男が混雑する電車の中で大きなため息をついていた。


(しかし、わしぁそんなに臭うか……ぬぅ)

壁にピッタリと広背筋を押し当てて、大きすぎる体を縮めるように肩を寄せる。

その吐き出した溜息に混じって、むわりと男臭いとしか言いようがない香りが鼻に昇ってきた。ナマイキな甥っ子の言うことは事実である。


鍛え抜かれた筋肉からは、呼吸のたびに汗が滲む。逞しい三角筋が作り上げる見事な肩幅は、細身の男二人分以上に場所を取る。右に避けても左に躱しても、必ず腕や胸板が誰かに当たる。汗が浮かび上がったタンクトップなど、人によっては凶器のようなものだろう。舌打ちされてもしょうがない。


そうして苛立った態度で振り返った男も、態度を一変させて謝ってきたのがより傷ついた。

しかし、彼が怯えるのも無理はない。

日に焼けた浅黒い肌。もっさりと生えた黒く太い眉。筋肉質な顔面に無精髭。そして、見事に禿げ上がった頭頂部。この髪型…というかなんというか、とにかくこのせいで眉間のシワがことさらに強調される。穏やかな表情を浮かべたつもりなのに、その笑顔でさらに怯えられるのだから始末が悪い。


「はぁ~情けな、まったく……これやから、わざわざ平日の昼を選んだっちゅうのに、この満員具合はなあ……」

男は側頭部に残った数少ない髪の毛を掻いて、気まずそうに口をとがらせた。

「しょうがねーだろー、ナイトクリスタル犯罪は、時と場合をえらばないんだ、ジョーシキだよジョーシキ」

「お前、どんどんナマイキになりよるなあ」


多少情けなく不服でもあったが、彼の言うことは尤もである。

犯罪、ヴィラン、異形生命体は、いつ何時襲ってくるかわからない。みんな慣れたものだ。もしくは、慣れようと努力している。

電車で犯罪が起きればその電車が停まり、ダイヤは乱れ、乗り換えや代替のために超満員が発生する。これは都会に住むものであればもはや日常の一部だ。


しかし……。


「しっかし、ヒーローっちゅうのも気ぃ利かんもんやの……」

「はぁ~? なんだよおっちゃん」

片隅で向かい合って、親子ほど年の離れた男二人はブツブツと語った。


「格好つけて途中下車なんてするもんやから電車が止まったんやろ? ほんでこの大混雑や。……せっかくならもーちょいそこらへん終点まで黙っときゃあ……」

「なんだよライコウの悪口言うなよ!」

「わ、悪口……って、ほ、ほんまのことやろ!」

「命がけで戦ってくれてんだぞ、みんな感謝してるんだぞ、そんなこと言ったら、えーっと、無礼千万だぞ」

「むぅ、そ、そりゃあわかっとるが……」

「格好いいんだぞ、ライコウは。都会住みじゃないおっちゃんはわかんないだろうけどなー、こんなに人が大勢いるなかで、すぐに駆けつけて、あっという間に解決して、空にぱぱっと帰ってく。あーあー俺も会ってみたかったなあ、俺たちが乗ってた電車の一個前の電車に出たんだって、いいなあ~」

「むぅ……ン、そ、そうか……」


何十歳も年下の若者に叱られたからか、男はなにやら恥ずかしそうに口をモゴモゴとさせて目を逸らした。見れば、その顔は額まで真っ赤になっている。

逸した目が壁に貼られた広告をジロジロと見つめ、「あのドラマもうすぐ始まるんかぁ」などとどうでもいいことを呟いた。



「………」

「………」


少しばかりの口論が終わると、車両の中はまた静かになった。

話の最中はやけに大きな声の二人組がいるなと聞き耳を立てていた乗客たちも、すぐに興味を失った。

それもそのはず、この満員の車両の中にいるのは半分以上が都会在住、そして先程の異形生命体化に巻き込まれた乗客だ。皆感謝と少しばかりの不満が入り混じった感情は同じもので、改めて気になるような話題ではなかった。


スマートフォンを見るもの。目的地までの時間をただ耐えるもの。予定の遅れをどうしようか思案するもの。それぞれ自分なりの時間を過ごしていた。


しかし、その時間は長く続かなかった。




「――なんや、妙な音が…声、ちゃうな、どっちもや」

「え、なに? 音? 音ってなんだよ、おっちゃん」


「隣の車両から、なんや聞こえるわ。

いや隣だけやない、その先も、後ろも……。アカンなこれは」

「どーしちゃったんだよ、まーた顔怖いぞおっちゃーーンプッ!?」


「静かに、ちょっとこっち寄りぃ、……危ないかもしらん……」

「うっぷ! おっちゃん、だから汗臭ッ、ヤバッ!

もー頭ボーっとする、……って、なん…ーーうーーンンン…」


「ア、アホゥ、そこまで臭うことあるかい!

――この気配、ナイトクリスタルやな。とんでもない数や…!

さっきのは陽動っちゅうことか、厄介なことしよるわ……!」

「…………」


「おい、冗談しとる場合とちゃうぞ? おい……。オイッ!

クッ、ナイトクリスタルの影響が、もうこんなーー!

皆さん、ここは危険ですッ、体力のない方は避難をーー

しかし、全車両に仕掛けられてるんやったら逃げ場もクソも、くっ…!」




男は胸元に若者を抱きながら、いよいよ目つきを鋭くさせて辺りを伺った。


(やはり、さっきのは陽動っちゅうことか……、考えてみたら、ありゃちぃとばかし単純すぎたわ)


バタリ、バタリと、満員電車の中で倒れる者が出始めた。それと同時に、狭い車両の壁がガタガタと震えだす。無機物だった壁からヌメヌメとした体液が溢れ、唾液のような糸を引く。つり革が蠢き、甘酸っぱい体臭が充満する。そして、紫色の輝きがあちらこちらから滲み出した。

ナイトクリスタルによる異形生命体化が始まった。それも、見たこともないほど急速に。


ヒーローの出現を敢えて誘い、彼が現れることのない場所で本当の計画を進行させる。手段としては平凡だが、その規模と早さは驚くべきものだ。

本当の狙いは、先程の車両ではなく、その乗客たちが次に乗るであろうこの電車すべて。襲われた車両の点検は入念だった。そちらに人手が割いたぶん、マークが薄くなったこちらの電車にナイトクリスタルが大量に埋め込まれた。部の悪い賭けだったろう。しかし今回に限って言えば、うまくいってしまった。


逃げ場のない走行中の電車、超満員の車両、そして、頼みの綱のヒーローはすでに今日三回出動済み。最悪が何重にも折り重なっている。


「う……あぁ………」

「ゲホッ、ゲホ……ッ」


体力のないものから気を失い動けなくなっていく。

病がちなご老人。

仕事疲れのサラリーマン。

まだ年若い青年。


次々に膝を付き、深い眠りにつくように崩れ落ちていく。

その体に絡みつく何本もの吊り革。その光景は、まるで獲物を食らう生物そのものだ。


「おっちゃ……ん……」

「し、しっかりせい! おい、オイ!!」

いつもナマイキで騒がしい甥っ子も、か細い声を上げて逞しい胸板の中でぐったりとし始めた。その体から薄っすらと立ち昇る生命力のようなものが見える。本来体に宿っている生命エネルギー。それが急速に奪われているのだ。

「グッ、見境ナシっちゅうことか…!?」


視界がぼやける。意識が遠のく。電車の中は、小さなうめき声だけがいくつもいくつも細く鳴る。



(アカン……なんとか……なんとかせな……ン!?)


「――よーし、いいねえ、八両目も問題ナシ、順調に成長してるぜボス」


誰もが苦しんでいる中、突如連結部から悠々とした声が聞こえた。


「もうちょっとナイトクリスタルが成長すれば、へへ、面白いことになるぜ」

「これだけの量を集めるのは苦労したからな、そのぶんこれからは、コイツに楽させてもらおうぜ」

「しっかし、これだけ人間がうじゃうじゃいると、歩くのも苦労するぜ、よし、次は九両目だ、行くぜ」


彼らは人々を嘲るように、踏みつけるように歩いている。この男たちが実行犯であることは誰の目にも明らかだ。だが、それがわかっていながら何をすることもできない。耳では彼らの暴挙を聞きながら立ち上がることすらできない。


悔しさを噛み締めながら人々は気を失っていく。その無念さ。怒り。そして悲しみ。

諦めるしかなかった。それしかなかった。誰もがそう思った。


「ーーそこまでだ! 悪党ども!」


気を失う寸前、聞こえた声はどこまでも勇ましく、そして頼もしいものだった。







「ーーそこまでだ! 悪党ども!」



「ーーン? なぜここにいるか、だと?

フフッ、愚かな質問だ、太陽が常に空にあるように……!

ヒーローとは常に人々の側にいるものだッ!」



「なかなかよく考えられたナイトクリスタル犯罪だ!

だがこのガーディアン・ライコウの目を逃れることなどできん!」



「さあ、覚悟するがいい! トウッ!!」





◆◆◆






「ぬぅ……むぅぅゥゥウ……ン、くぅぅう……ッ!!」


目を覚ました乗客たちが最初に聞いたのは、濁った雄のうめき声だった。


「ーーハァハァ、み、皆さん、お騒がせいたしました!

このガーディアン・ライコウが来たからには…、もう安心ッ! 既に武装した不埒者は鎮圧済みであります…!」


ヒーローらしい雄々しい断言。そこに嘘などまるでないように聞こえた。事実、彼の足元には既に意識を失った男たちが、ぐったりと横たわっている。

しかしーー



「う、動ける方々は、具合の優れない方を連れて隣の車両に案内してあげてください!

ご家族やご友人、お知り合いでない人でもいいので、助けあいの精神です!

こ、この車両から退避をお願いしますッ、ンーームゥうッッ!!」


当のヒーローはスーツに覆われた屈強な体を縛り上げられて、大量の汗と熱、そしてエネルギーが全身から迸らせていた。

そして、ごまかしようがないほどの巨大な肉の竿が、くっきりとスーツに食い込んでいた。


人々の目が集まるのは、どうしてもその一部分だ。だが、ヒーローは使命に突き動かされるかのように、声を張り上げ、そして皆を安心させるようにポージングをして、朗々と語りだした。






「こ、この姿のことならば、ご心配なくッッ! ハ……ハハハッ!

奴らの目的はエネルギー…! そこで、ヒーローの出番なのですッ!

ンンンッッ………ッッンオォ! ヒーローとスーツの、出番ンッ!」


「この…クリスタルはグルメなようですなぁ……!

ヒーローの……エネルギーを奪おうと集まってきています…!

よって……他の車両の異形化は……ッ!

だ、だいぶ、収まってきてーーおりまーーぬ、むぅぅ……ッッ!」


「ーーだ……、大丈夫なのかっ、だって?

そりゃあもちろん、平気さ、鍛え方が違うからね!

こ、この程度の刺激、マッサージみたいなものだ……!

む、むしろ気持ちいいーーじゃなかった、痒いくらいさ!」


「だ、だから早く、ここから……た、退避のご協力をッ!

ナイトクリスタルの影響がこの車両に集まるということはっ!

不測の事態が起こらないともいえなーームッ、ンンンッ♥」





(な、なにを口を滑らせとるんや、わしはッ……!

こ、こんなもん、キモチわるーーキモチーー

ぬぅぅう……アカン、気持ちええッ……!)


(スーツが、スーツが勝手にわしの体をグッチョグッチョ弄くりよる…!

引き付けたナイトクリスタルが、スーツをおかしくしよる……!

エネルギーを全部奪おうとし、あ、ああぁあ……ッ!!)


(侵食が凄まじい勢いでギュンギュン来とるッ…!

ま、まるでーー生きとるスーツに犯されとるみたいにッ…ぬぅぅッ…ッ♥)


(おまけに……汗だくなもんで、グッチョグッチョ音がッ……!

こ、これ聞こえへんやろなァ……あぁぁ、情けなっ、で、でも、我慢やぁ…!

エネルギーを出し続けるんやっ、み、皆を守るために……!

そ、それが、それがヒーローの務めや…ッ! 踏ん張れぇェッッ!)





「オッオォォッ……♥

み、皆さん、協力をお願いしますッ……ぅぅう!

ヒーローの指示に従って避難を、おをぉお、そ、そうですッ

ーー!?

ーーき、君、そこの君、いったいどうしたんだっ、はやく避難をッ!」


「ラ、ライコウ! ライコウぅ、俺、おっちゃんと一緒にいたのに……!

俺のことギューっと守っててくれたのに…どこにもいねえんだ!」


「ヌゥ!? ーーだ、大丈夫だよ、私がみんな助けたからね!

き、きっとキミの伯父さんは……さ、先に避難したんだよッ!」


「そ、そんなことねえよ! お、俺のおっちゃんは……!

俺のことほうっておけるような男じゃないんだ! 

ライコウは大好きだけど、おっちゃんの事悪く言ったらだめだよ!」


「う、むうぅう……♥♥

す、すまない、無礼なことを、言ってしまった、おっぉおッ♥」


「あ!! お、俺……俺……の方こそごめんなさい……。

ヒーローは俺たちのために頑張ってくれてんのに……」




(アカンンンッ、ひ、避難してくれへんッ……!

一番正体バラしたくないちゅうのに…あぁぁ、ぬぅぅぅ♥♥

これ以上近づかれたら、汗の匂いでバレるバレてまうゥッ…♥)


(じ、自分でもわかるぅ……わし今とんでもなく汗臭ぁぁッッ……。

こんな汗クサオヤジが、憧れのヒーローの正体やなんてッ…!

ガーディアンは皆の憧れなんやぁ、夢を壊しすわけにいかんンンッ!)


(おおぉッ、おぉぅぅうッ♥ 汗どころかチンポ汁までっ♥

スーツン中にグッチョグチョの汁が溜まってきよるッ♥)


(アカン、す、すぐチンポとケツのこと考えてまう♥ 考えてまう♥

エネルギー吸われすぎて、あ、頭がボーッとして、アカンッアカンッ♥

気張るんやぁ…! 皆が避難するまで、なんとか持ちこたえるんやァ♥)





「あれ、ガーディアン……、す、スーツがなんか……。

えっと……あれ、顔が、……ど、どうしちゃったの?」


「ぬぅ――むぅぅぅ♥♥

あ、あ、エネルギーが、コンセントレーションが…切れッ!

アカン……じゃない、こ、これはいけないッ!」


「え、アレ、ガーディアンの顔って――」


「わ、私のことはいいんだ! ヒーローはへっちゃらさ!

だ、だがキミたちに危険が及ぶと危ないッ♥

早くココから離脱を――ムッ、むほぉぅぅう♥

かなり、ギリギリッ、ギリッギリッでッ、ああ……♥♥♥」


「で、でもこんな苦しそうなヒーローを放っておくなんて……」


「大丈夫ぅぅ♥♥

苦しゅうないんや、き、キモチええからだいじょ――んほぉッ♥

ス、スーツからエネルギーを吸っている今のうちに、さ、さぁぁッ♥」




(アカンイキそうッ、イキそッ……♥

イキそになって、スーツのパワァが削れちまっとるゥッ♥

集中ゥ、集中やァッ、変身解いたらアカンッ、守るんやぁッ♥)


(あ、あ、アカンッッ♥

は、恥ずかしゅうて、キモチよぅて……チンポから出るぅぅッ♥

スーツにグッチョグッチョ犯されてヒーロー汁が出てまうぅぅッ♥

濃いぃオス汁ッ、すぐそこまで昇ってきとるッ♥

変身四回して、ギンギンに滾った雄ホルモンが全部♥

全部ぜんぶぜんぶチンポのさきっちょから出るぅ……♥♥)


(射精したら、こ、この変身維持でけへんッ♥

そ、それだけはアカン…ッ、皆を守れんようなってまうッ♥

スーツの維持ッそれだけは絶対ッ、ゼッタイ、ゼッタイやッ♥)


(ああアカンアカン頭働かんッ阿呆なるぅう♥♥

このハゲェッ考えるんやぁぁ♥ わしのやるべきことぉお♥

ガーディアン・ライコウゥふんばるんやぁぁ♥♥

せめてェ……スーツだけでもぉおぉお♥♥♥)








「ハッ………ハッハッ!!

も、……もうアカンッ、はへっはへっはへっっっぇえェェ♥♥♥」


「アッアッア゛ァァッ♥♥ イグゥゥウイグ♥♥

ス、スゥゥウツだけはイカンンンンッ♥♥

スーツだけはッ、み、皆だけは、こ、この私がまも――

まも――おおごォォォオッ出る出るイグゥゥウゥ♥♥♥♥♥」





「おぉぉおンン♥♥ まもッ、まもるぅぅう、もるぅうう♥♥

スーツだけは、はひっ♥ か、解除せんンンンッッ♥♥♥

ガーディアン……とは、み、皆を守るッ砦ェェッ♥♥♥」


「え……ら、ライコウ……マスクが……!」


「ぬはぁあああ♥

わ、私は構わないぃ……私のことは、どうでもいいからぁ♥

あぁぁ、はぁぁ、み、みんなぁ早く逃げ――

はひっ…マスク……?

ああ、わ、私の顔が、頭が、み、皆に――

あぁあぁ…………♥♥」


「おっちゃん……え、嘘だろ、ガーディアンが……? おっちゃん??」


「あ、あ……ぬがぁぁぁッ……!!

マスク、マスク……消えて――あぁ……っ

すまない……あぁぁ皆の夢を……守れなか……った……あぁぁ

こんな、無様な、姿を、チンポを……おひぃぃぃッ♥♥」









ヒーローは……しかし勝利した。


腰をガクガク痙攣させ、スーツに恥ずかしい染みをいくつもつくり、よだれを垂らし、無様に射精し、顔面を晒し、禿げ上がった頭から汗をダラダラ垂らしながらも、最後の最後までヒーローとしての誇りを優先した。


射精の瞬間膨大に膨れ上がったヒーローエネルギーは、大量のナイトクリスタルを彼の体に集めた。ライコウは気絶寸前の快感と屈辱を感じながらも、その怪しげな宝石たちを道連れにするように叩き割った。


最後のインパクトの瞬間、スーツに血管まで浮かび上がったペニスから大量の精液が溢れ、凄まじい臭いを放ち、彼のマスクのついてない顔面を襲った。

その恥辱を味わいながら、ヒーローは己の雄汁の海に溺れるように崩れ落ちた。





◆◆◆








事件の発生から約10分。

何両にも渡って埋め込まれていたナイトクリスタルは、ただ一つの車両に集まり、そして破壊された。


膨大なエネルギーに惹かれる性質を利用した一網打尽。

正義のヒーローにしかできない芸当であった。


電車まるごとを異形生命体化するほどの量のナイトクリスタル。そのエネルギーの余波は凄まじく、車両に残った数名が検査のために病院に運ばれていった。


といっても、ヒーローであるガーディアン・ライコウの指示により、ほとんどの人間は無事避難していたため、この規模のナイトクリスタル犯罪にしては幸運と言えるほどに被害者は少なかった。


検査が必要だったのは、ヒーローの心配をした心優しき人々数名と、親族を案じて残った数名、そして額までべったりと汗と精液まみれになったヒーローだけだった。




「……なんだかなあ、もったいないなー」

「しゃあないやろ、映画はまた今度な」


検査は滞りなく終了し、誰もが翌日には帰宅することができた。

そうして、電車まるごと乗っ取られかけた事件も、やがて人々の記憶から忘れられるような「よくある事件」の一つとなった。

正確には、ヒーローがよくある事件に留めた。


「そっちじゃなくってさーー、せっかくヒーロー御用達の病院にいたのに、ヒーローには結局一度も会えなかったんだぜー、俺たちって運悪いぃーよなー」

「アホ、ヒーローのみなさんは日々頑張って働いとるんやから、会えへんのは当たり前やろ」

「なんだよおっちゃん、前はライコウにぶれーなこと言ってたくせに」

「ムーーーそ、それとこれとは話が別や」

「あーあー、ほんと俺って不運ー。せっかくガーディアンライコウが助けてくれたのに、ちーっとも覚えてないなんてさー、あーあー……格好良かったんだろうなー」

「んー………。まあまあ……ってとこやな」

「ホラまた出た。あ、さてはおっちゃんライコウアンチってやつだな!」

「……あーー……もーそれでええわ、はいはい」


心身への影響はないが、一部記憶の混乱などがみられた。脳への損傷は確認できなかったため、ナイトクリスタル及びヒーローエネルギーの影響によるものとされ、これもまたよくある反応であるとされた。


「ほれ、車乗り、お前の父ちゃんが今日は寿司食わせてくれるっちゅう話や」

「おー、やりぃ。なーなー次もまた電車でどっか行こうぜおっちゃん、できるだけ遠いとこ」

「アホ、そうなんべんもあんな事件遭遇してたまるかいな」


ヒーローの正体は以前不明のまま。

いや、見事事件を解決したガーディアン・ライコウは、これまで以上に憧れと人気を集めた。


ただ少し、体臭がキツイなどという噂がたった。

それも、彼の爽やかなイメージと人気に払拭されるように、人々の記憶から消えていった。




終わり




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